うつ病が原因で退職をする際、どのように辞めるか悩んでしまいますよね。
休職期間を取り、様子を見てから退職が良いのか。それとも、今すぐ退職をする方が良いのか。
また、責任感が強い人は「いかに会社に迷惑をかけずに退職するか」も、悩む要因のひとつなのではないでしょうか。
そこで、この記事ではうつ病で退職する際の辞め方について「休職から退職」と「即退職」に分け、パターン別に解説していきます。
それぞれのメリット・デメリットや、退職の際に確認したい手続きについても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- うつ病による辞め方で最も大切なこと
- うつ病で辞める時の方法
- うつ病で辞める時に受け取れるお金とは?
- 退職を自分で切り出せない時の対策

うつ病による辞め方について様々なことを解説します!
うつ病による辞め方で最も大切なのは「自分にとって」の最善策かどうか

うつ病による退職の場合、それ以外が理由の退職よりも、辞め方に気を配る人が多いです。
「会社に迷惑をかけないように」「上司や同僚へ角が立たないように」など、その理由はさまざま。
しかし、うつ病による退職において最も大切なのは、何より「自分にとって」最善の辞め方ができるかどうかだと言えます。
なぜなら、退職の方法に気を遣いすぎて、心身の回復が先延ばしになってしまっては、元も子もないからです。
会社に迷惑をかけない辞め方をしたところで、そのせいでうつ病の改善が遅れてしまっても、会社は一切責任を取ってくれません。
そのため、法律および常識の範囲内であれば、それ以上に辞め方に悩む必要はないでしょう。

自身の回復に力を注ぐことが最優先事項です!
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うつ病による辞め方①:休職→退職

うつ病で退職を考えた際、数か月〜1年ほどの長期的な休職期間を挟み、回復できそうか様子を見た上で退職するという方法があります。
休職期間を取るべきか迷っている人の中には、即退職をした場合の後味の悪さが気になっていたり、本当にこの会社を退職すべきか判断できていなかったりと、さまざまな理由があるでしょう。
そこで、ここからは退職の前に休職期間を挟むべきなのはどのような人か、またそれに対するメリットとデメリットについての解説をしていきます。
休職期間を取ろうか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
向いている人:復職の可能性がゼロでない人
退職の前に休職期間を取る辞め方が向いている人は、回復後に今の会社へ復職する可能性が、現時点でゼロではない人です。
例えば、次のような人は「休職→退職」の辞め方に適しています。
・現時点では退職すべきかどうかの判断が難しい
・退職後のビジョンが何も見えていない
・うつ病の原因は会社に関連がなく、できれば復職したい
一般的に、うつ状態のときは判断能力の低下や認知のゆがみにより、正常な判断がしづらくなるため、大きな決断を避けるべきと言われています。
そのため、少しでも今の会社への未練や退職を迷う要素がある場合は、いったん長期的な休職期間を取り、ある程度心身を回復させてから退職するかどうかを判断すると良いでしょう。
休職期間を取得できるかどうかは、会社によって異なります。中には休職制度を採用していない会社もあるため、休職期間取得の申請をする前に就業規則を確認しておくと良いでしょう。
また、まれに休職期間の取得を認めない会社もあります。その場合は、休職期間の取得に労力を費やすことでうつ病が悪化してしまう可能性があるため、無理に休職期間をとる必要はありません。

あくまで、優先すべきは「心身の回復」ただ一つです!
「休職→退職」のメリット:会社に籍を残しながら回復を図れる
退職する前に長期的な休職期間を取ることのメリットは、次の3点です。
・会社に籍が残っていることで安心感が得られる
・心身を回復させながら就活準備ができる
・退職を迷っている場合、回復してから冷静な判断ができる
うつ病が改善するまでは、とにかく心身の回復が最優先。
しかし、回復した後の転職活動が上手くいくのか、仕事が見つからなかったらどうしようと不安になる人も、決して少なくありません。
そのような場合、休職期間を取ることで会社には在籍した状態で心身の回復に専念できるため、復帰の際の保険になります。
また、休職期間内にある程度うつ病が改善し、気持ちに余裕が出てきたときは、転職活動に向けた自己分析やキャリアの棚卸などの作業に時間を使うことも可能です。
基本的に、休職期間は心身の回復のために採用される制度です。
休職期間中の転職活動は違法ではないものの、転職先企業と現職の企業のどちらにとっても不信感を持たれてしまう可能性が高く、おすすめはできません。
あくまで、休職期間中の就活準備は、転職活動を始める前の準備のみに留めておきましょう。
また、心身が回復していない状態での就活準備は、うつ病をさらに悪化させてしまう可能性があるため、くれぐれも回復後に行ってください。
さらに、そもそも退職すべきかどうか迷っている際、正常な判断が下せるまで回復してから決断できるのもメリットのひとつです。

休職してからの退職は「すぐに退職して身ひとつになるのが不安」という人におすすめの方法です。
「休職→退職」のデメリット:「自由の身」にはなりきれない
退職する前に長期的な休職期間を取ることには、デメリットも存在します。
「休職→退職」の辞め方においてデメリットとなる点は、次の3点です。
・休職中も会社からの連絡がくる可能性あり
・会社や職場への後ろめたさを感じてしまう場合も
・休職中はSNSの使用に注意が必要
休職中も、会社の一社員であることは変わりません。
そのため、休職中であっても会社とのやりとりが発生します。
例えば、休職中に発生し得るのは次のようなやりとりです
・産業医との面談
・上司・人事部との現状報告や今後の相談
・所属部署のグループトーク通知(部署内でLINEを使用している場合)
これは「うつ病の改善のために会社との関わりを一切絶ち、自由の身になりたい」と考える人にとっては、大きなデメリットとなるでしょう。
また、休職期間を取ることで上司や同僚への後ろめたさを感じてしまう人も、中にはいます。
その後ろめたい気持ちが強くなることで、うつ状態をより悪化させてしまう場合、休職期間を取ること自体がうつ病の改善を妨げるため、デメリットとなり得ます。
気にしないことが一番ですが、それが難しい場合は退職に踏み切るのもひとつの方法です。
会社が休職期間の制度を採用している以上、休職は決して後ろめたく感じるべき行為ではありません。休職期間を取る際は、まずそのことを大前提として認識しておきましょう。
なお、休職期間中はSNSの使用にも注意が必要です。
職場の人とSNSでつながっている場合、たまたま体調がいい日に出かけた内容を投稿し、その投稿がきっかけでトラブルになるケースもあります。
そのため、休職期間中のSNSの投稿は、いつも以上に内容を精査しましょう。

休職期間の取得により発生することで、少しでも気持ちが落ち込んだり回復の妨げを感じたりした場合は、すぐに産業医や担当の医師に相談してくださいね。
うつ病による辞め方②:即退職

うつ病になってしまった際、休職期間を取らずに退職する方法が適している場合もあります。
ここからは、休職期間を取らずに即退職するべき人はどのような人か、また即退職のメリットとデメリットについて解説していきます。
今すぐに退職をしたい人の、後押しにもなれば幸いです!
向いている人:回復後に今の会社へ復職する可能性がゼロな人
うつ病による辞め方で即退職が適している人は、うつ病が改善し仕事に復帰するとしても、今の会社で引き続き働く意向が全くない人です。
例えば、次のような心境の人が当てはまります。
・心身が回復し復職したとしても、同じ会社に戻る気はない
・復職後は同じ部署に戻りたくないが、部署異動が不可能
・とにかく一刻も早く会社とのつながりを絶ちたい
具体的には、会社や所属部署で受けたストレスがうつ病の原因の1つである場合、即退職を選ぶ人が多いです。
特に、パワハラやセクハラなどの明らかなハラスメント行為、または社内いじめなどの被害を受けていた場合は、可能な限り即退職を選ぶことをおすすめします。
なぜなら、ハラスメント行為や社内いじめが容認されている環境である以上、それはその会社自体に問題があることが多いからです。
仮に、復職後の部署異動などでハラスメントやいじめから避難できたとしても、異動先にまた似たような人がいて再び苦しむことになる可能性が高く、うつ病の再発につながってしまう恐れがあります。
そのため、うつ病の原因がハラスメントや社内いじめなどである場合は、迷わず即退職を選びましょう。
うつ病による退職の原因が。職場によるストレスである場合、退職理由を「会社都合退職」にできる可能性があります。

「会社都合退職」にすることで、受け取れる手当や保険金などの条件が優遇されることもあるため、退職時に人事担当へ確認してみてくださいね。
「即退職」のメリット:会社との縁が切れる
即退職の最大のメリットは、今の会社との縁がスッパリと切れること。これに尽きます。
うつ病の原因が会社の就業環境にある場合、心身の回復のためには一刻も早く会社との関わりを絶つことが求められるからです。
「次が決まっていない状態で職を手放すのが怖い」「回復後の転職活動が不利になるのでは」など、さまざまな不安があるかもしれません。
しかし、そもそもうつ病が改善し健康な状態にならない限り、仕事へ復帰すること自体難しくなってしまいます。
健康を取り戻すことさえできれば、将来の選択肢はいくらでもあるため、まずはストレスの要因をしっかりと絶ち、心身の回復に専念することが大切です。

今はレベルの高い転職サービスや転職エージェントがたくさんあるため、ブランクのある転職活動もしっかりサポートしてもらえます。
「即退職」のデメリット:回復後に辞めたことへ後悔することも
うつ病で即退職を選んだ人の中には、体調が回復してから「やっぱり会社を辞めなければよかった」「辞めずに済む方法もあったのでは」と、後悔してしまう人もいます。
その後悔が強くなってしまうと、回復後の転職活動に影響したり、思い詰めてしまうことでうつ病が再発する可能性があるため、デメリットとなってしまいます。
しかし、うつ病の原因が会社の就業環境などにある場合、うつ病になるまで社員を追い詰めるような会社にはいるべきではないため、後悔は本来不要なのです。
今後のビジョンや目標が不明瞭な状態だと、退職に対する後悔を感じやすいため、回復後は就活に向けて「自己分析」をしっかり行いましょう。

自己分析をする中で、今後うつ病を再発しないための対策法も一緒に分析しておくと、次の転職活動にも役立ちますよ! 自己分析のやり方は以下の記事で解説しています!
うつ病による退職は受け取れるお金の手続きも要確認

うつ病で退職をする場合、一定期間お金を受け取れる制度がいくつか存在します。
うつ病による退職の際、お金を受け取れるのは次の制度です。
・失業保険(傷病手当金との併用は不可)
・傷病手当金(失業保険との併用は不可)
・障害年金
お金を受け取るにはしかるべき手続きが必要となり、また支給条件なども各制度により異なります。
退職する前に、条件や手続き方法などを一通り確認しておきましょう。
確認が難しい場合、担当の医師や産業医などに聞けば答えてくれる場合もあります。

傷病手当金は、退職後はもらえないと思われがちですが、退職日以前の1年以上の間に社会保険の被保険者だった場合は、退職後も傷病手当金を受給できます!
また、給付金サポートもあるので、以下のリンクから利用を検討してみるのも良いでしょう。
自分で退職を伝えるのが難しいなら退職代行を利用しよう

うつ病で退職をしたくても、中には自分で退職を申し出るのが難しい職場もあります。
そのような場合は「退職代行サービス」を利用すると良いでしょう。
退職の申し出から手続きまでを全て任せることができ、退職時にかかる心の負担がなくなるため、少しでもストレスの要因を減らしたい人には非常におすすめです。

うつ病の方も安心して利用できる退職代行については以下の記事にて解説しています
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退職代行SARBA・・・退職代行実績No.1!即日退職も可能!
弁護士法人みやびの退職代行・・・手続きを専門の弁護士が行ってくれます。LINEで24時間気軽に相談可能!即日対応!
すぐに辞めない場合は転職エージェントを利用しよう

会社を今すぐに辞めない場合、転職エージェントを利用するのもおすすめです。
うつ病が改善したあとの転職活動は、通常の転職活動に比べるとやはりハードルが上がるもの。
しかし転職エージェントを利用することで、転職先探しや面接対策などをしっかりサポートしてもらえるため、安心して転職活動を行うことができます。
今後のキャリアパスについて相談するだけでも、将来の見通しが立つことで安心感を得られるため、ある程度体調が回復したタイミングで登録しておくと良いでしょう。

退職が決まれば転職エージェントにも登録しておきましょう!
まとめ:うつ病による辞め方は自分の気持ちを最優先に決めよう
今回の記事では、うつ病で退職する際の辞め方について、迷っている人に向けた解説をしました。
何度でも言いますが、うつ病による退職で最も優先されるべきは「自分の心身の回復」です。
会社のために、職場のためにではなく、自分のために最善な辞め方で退職しましょう。

カケル

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