近年、飲食店や病院・クリニックなど、さまざまな施設でフルセルフレジの導入が進んでいます。スタッフの手間が省けるだけでなく、衛生面の強化にもつながるため今後もますますセルフレジを導入する施設は増えていくことでしょう。
とはいえ、決して安い買い物ではないため、導入を躊躇する人も少なくありません。フルセルフレジの価格を具体的に知っておくことで、予算が立てやすくなるでしょう。当記事では、フルセルフレジの価格相場やおすすめ製品、また価格を抑えて導入する方法について解説していきます。フルセルフレジの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
フルセルフレジの価格相場
フルセルフレジの価格相場は200万円~300万円程度です。セルフレジの中にはフルセルフレジとセミセルフレジがありますが、セミセルフレジよりも安く購入できるものが多くなります。
セミセルフレジは商品登録機と精算機を付けなければなりませんが、フルセルフレジは登録機と精算機が一緒になっているので一台購入するだけで使用できるからです。フルセルフレジでもセミセルフレジとして使用できるものもあるため、価格を抑えたいのであればフルセルフレジの方がおすすめです。
フルセルフレジ価格に含まれる費用内訳
フルセルフレジの価格には、初期費用・月額費用・保守費用の3種類が含まれます。ここからは、それぞれの費用の具体的な内容を、詳しく解説していきます。
初期費用
まずは「初期費用」です。初期費用にはフルセルフレジ本体の購入価格や配線工事などが含まれます。メーカーによって費用は大きく異なりますが、100万円前後は見ておいた方が良いでしょう。
たとえば、株式会社ビジコムの自動釣銭機付きPOSレジセットは990,000円から購入できます。セットには自動釣銭機、タッチパネルPC、レシートプリンター、バーコードリーダー、10インチスタンドタッチモニター、卓上スマホリーダー、バーコードリーダー用スタンドが含まれています。既に周辺機器を持っている人であれば、価格を抑えて導入できるでしょう。
月額費用
「月額費用」とは、主にPOSシステムの利用費用のことです。AirレジやBCPOSなどは月額費用0円から使用できますが、月額数千円~10,000円ほどかかるシステムもあります。必要な機能によっても最適なPOSレジは異なるので、店舗に必要な機能を見極めてどのPOSレジにするか決めるようにしましょう。
POSレジシステム以外にもキャッシュレス決済サービスや予約管理機能など、連携させるサービスによっては月額費用がかかるものもあります。初期費用だけで判断するのではなく、月額費用がいくらかかるのか調べてトータルコストで決めることが大切です。
保守費用
「保守費用」とは、メンテナンスや定期的な保守作業、システムのアップデートなどにかかる費用のことです。保守費用が月額費用に含まれているところもあれば、オプションで保守内容を選べるところまで企業によって保守費用やサービスが異なります。
フルセルフレジは電子機器のため、故障してしまうリスクはゼロではありません。万が一故障してしまうと、お客様に迷惑がかかるだけでなくお店の売り上げにも大きく影響します。定期的なメンテナンスをしっかり行うことで、故障のリスクを低くすることができるでしょう。
フルセルフレジのおすすめ10選
さまざまなフルセルフレジがありますが、おすすめ製品は下記の通りです。
ここからは、おすすめフルセルフレジのそれぞれの特徴や価格を詳しく解説していきます。
スマレジ|株式会社スマレジ

スマレジではフルセルフレジとセミセルフレジ、チケット購入ができる券売機など、業種や業態に合わせたさまざまなタイプのセルフレジを販売しています。モバイルオーダーやQRオーダー、テーブルオーダーなどといったサービスとも連携でき、店舗運営がよりスムーズに行えます。
レジ周辺機器を月額制で利用できる「機器サブスクプラン」も用意されているので、初めてセルフレジを導入する人でもすぐに始めることができるのが特徴です。全国のショールームで体験でき、相談や見積もりも可能です。無料料金プランもありますが、セルフレジと連携できるのはプレミアムプラス以上の料金プランとなります。
- オンライン相談もできる
- 自動釣銭機などPOSレジ周辺機器も豊富
- 店舗の規模や予算に合わせて選べる料金プラン
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | プレミアムプラス 8,800円/月 フードビジネス 12,100円/月 リテールビジネス 15,400円/月 |
連携できる機器 | 自動釣銭機、モバイルオーダー、QRオーダー、テーブルオーダー、キャッシュドロアなど |
会社名 | 株式会社スマレジ |
Airレジ|株式会社リクルート

Airレジは株式会社リクルートが提供しているPOSレジサービスです。Airレジ自体は無料で使うことができ、予算が限られている店舗でも比較的導入しやすいでしょう。自動釣銭機と連携させることで、会計時の金額ミスはもちろんセキュリティ面も向上します。
Airレジに連携できる自動釣銭機は「グローリー300」で、さまざまな施設に導入されています。シンプルな操作性で、誰でも簡単に操作できるでしょう。4.3インチのカラーディスプレイを搭載しており、残高確認はもちろんトラブル時の復旧ガイダンスなども確認可能です。
- トラブルやエラー発生時もスピード復旧
- 使用環境に合わせたレイアウトが可能
- POSレジは無料で使用できる
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | 0円~ |
連携できる機器 | キャッシュレス決済端末、オーダー祖ステム、受付・順番待ちアプリなど |
会社名 | 株式会社リクルート |
Square|Square社

SquareはアメリカのSquare社が提供するサービスで、世界中で導入が進められています。Square自体はキャッシュレス決済端末で、サービスを導入することでPOSレジを無料で使用できます。使用料金はキャッシュレスに必要な決済手数料のみです。ビジネスの種類を問わず、手数料は一律なので分かりやすく曖昧な出費もありません。
Squareサービスの導入を検討中の方には、営業チームスタッフが導入から利用開始までを丁寧にサポートするサービスも付いています。初めての方でも、安心して導入できるでしょう。
- さまざまなセルフレジと連携可能なキャッシュレス決済端末
- 豊富な機能で店舗運営をサポート
- クリアな料金体系
本体価格(税込) | 7,980円~ |
利用料金 | 0円~ |
連携できる機器 | キャッシュドロワー、在庫管理、予約管理など |
会社名 | Square社 |
BCPOS|株式会社ビジコム

株式会社ビジコムの「BCPOS」と自動釣銭機を使用すると、フルセルフレジやセミセルフレジとして使用できるようになります。小規模店舗や1店舗からでも導入可能なので、クリニックや病院、アパレル、小売店、飲食店や役所などどんな施設でもスムーズに導入できるでしょう。
自動釣銭機は富士電機やグローリーと連携が可能です。店舗の予算や設置スペースに合わせて、最適な自動釣銭機を選びましょう。自動釣銭機だけでなく、クレジットカードやQRコードなどキャッシュレス決済にも対応可能です。
- 自動釣銭機付きPOSレジセットの購入も可能
- POSレジシステムにセルフレジ機能を標準搭載
- ぴったり収納できるセルフレジカウンターの販売も
本体価格(税込) | 990,000円~ |
利用料金 | BCPOS Lite free 0円/月BCPOS基本プラン 5000円/月 |
連携できる機器 | バーコードリーダー、スマホリーダー、レシートプリンター、タッチパネルPCなど |
会社名 | 株式会社ビジコム |
POS+|ポスタス株式会社

ポスタス株式会社からは、セルフレジ・券売機として使用できる「POS+ selfregi」が提供されています。お店の設置スペースや運用に合わせた機能・サイズが用意されているので、自分たちのお店に合った機種を選ぶことができます。
簡単モード切替で、券売機としてもセルフレジとしても使用可能です。マルチ決済にも対応する高機能セルフレジで、キッチンプリンターやセルフオーダー、卓上注文などさまざまなサービスとも連携できます。
- 非接触による感染症対策が可能
- お店に合わせて選べる豊富なラインナップ
- 高機能セルフレジでも低価格で導入できる
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | POS+ retail 12,000円~/月 POS+ food 12,000円~/月 POS+ lite 6,000円~/月 POS+ beauty 12,000円~/月 |
連携できる機器 | セルフオーダー、卓上注文、オーダーハンディ、マスター管理、キッチンプリンターなど |
会社名 | ポスタス株式会社 |
WILLPOSSelf|東芝テック株式会社

東芝テックの「WILLPOSSelf」は2つのスキャナを搭載した便利なキャッシュレスセルフレジです。2つのスキャナを搭載することで、読み取りエリアがワイドになりセルフレジに慣れていないお客様でも楽にスキャンできるようになります。
さらに、重量センサーが付いているので、商品登録をせずに袋に入れるとアラートが表示されます。また、付属のレシートプリンターは高速かつ鮮明印字が特徴で、残量が少なくなるとLEDで知らせてくれるレシートニアエンド機能が付いているので、スタッフが迅速に対応可能です。
- 袋詰め位置変更でスムーズな会計業務が可能
- 重量センサーで知らせるセキュリティ機能
- カードリーダーやパトランプなど豊富なオプション機能
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | 要問合せ |
連携できる機器 | タッチスキャナ、カードリーダーなど |
会社名 | 東芝テック株式会社 |
ハッピーセルフ|株式会社寺岡精工

寺岡精工からは、数種類のセルフレジ「ハッピーセルフ」が販売されています。縦型液晶タイプと横型液晶タイプがあり、店舗の状況や使いやすさに合わせて選ぶことが可能です。非接触やキャッシュレス決済対応といったメリットがあることから、スーパーや小売店だけでなく自治体窓口にも導入が進んでいます。
また、対面セルフレジ、フルセルフレジ、セルフ精算機といった3つの機能を搭載した業界初のマルチセルフレジで、店舗の運営に合わせて使い方を分けることが可能です。
- 対面レジとフルセルフレジを柔軟に切り替えられる
- キャッシュレス決済対応
- 縦型液晶でさらに見やすく
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | 要問合せ |
連携できる機器 | 要問合せ |
会社名 | 株式会社寺岡精工 |
タッチターミナル|シャープマーケティングジャパン株式会社

「タッチターミナル」はSHARPから提供されているPOSシステムです。両面タッチパネル搭載で、店舗や公共施設などさまざまな設置方法にフレキシブルに対応します。混雑時など状況に合わせて、フルセルフレジからセミセルフレジに切り替えて運用することも可能です。
また、オプションでマイク付きカメラを付けることもできます。分析用システムと連携させることで撮影画像を活用したマーケティング分析が可能になるので、店舗の売上向上にも役立つでしょう。
- 受付端末としての活用も可能
- お手入れしやすいフルフラットパネル採用
- 365日24時間対応のお客様サポート
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | 要問合せ |
連携できる機器 | 分析用システム、タッチカスタマディスプレイ、ハンドスキャナー、レシートプリンター、ドロアなど |
会社名 | シャープマーケティングジャパン株式会社 |
G-VR-200-SA-300|株式会社パルサー

「G-VR-200-SA-300」は、多彩な機能を搭載したオールインタイプのセルフレジです。フルセルフレジだけでなくセミセルフレジ、通常のPOSレジに切り替えが可能です。サブディスプレイやタッチパネルディスプレイは大型のものを採用しており、金額表示が見やすくなっています。
そのため、会計ミスやトラブル軽減に役立つでしょう。利用時間で精算できるタイムレジ機能を搭載しており、駐車場や駐輪場、保育所など時間制サービスを提供している店舗にもおすすめです。
- ネットワークとSDカードでデータ保存が可能
- オプションでマルチ決済に対応可能
- 店舗に合わせた機能やサイズを選択できる
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | 要問合せ |
連携できる機器 | キャッシュレス決済端末など |
会社名 | 株式会社パルサー |
NCRセルフレジスリム|日本NCR株式会社

「NCRセルフレジスリム」はスタイリッシュで、置き場所を選ばないコンパクトさが特徴のセルフレジです。スペースの問題で、セルフレジの導入ができなかった店舗でも比較的導入しやすいでしょう。
また、クレジットカードや電子マネー支払い専用機として使用することもできます。店舗の特徴や運用方法に合わせて、さまざまな使い方ができるでしょう。人間工学に基づいた画面設計で、直感的に操作できるのも「NCRセルフレジスリム」の特徴です。
- 省スペースが可能な一体型筐体
- より直感的で簡単な操作性を実現
- セルフレジ専用API「AIテクノロジー」による優れた拡張性
本体価格(税込) | 要問合せ |
利用料金 | 要問合せ |
連携できる機器 | POSシステム、モバイル専用支払機、電子マネーチャージャー、自動精算機など |
会社名 | 日本NCR株式会社 |
フルセルフレジの価格を抑える方法
ここからは、フルセルフレジの価格を抑える方法について解説していきます。少しでも安くフルセルフレジを導入したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
リースやレンタルを使う
まずは「リースやレンタルを使う」という方法です。セルフレジの導入にはまとまった費用が必要ですが、リースやレンタルであれば初期費用を抑えることができます。リースもレンタルも、貸し出し会社からフルセルフレジの機器を借りるサービスです。
リースは5~6年といった長期の貸し出しになるのに対し、レンタルは数週間や数か月といった短期での貸し出しサービスなので一時的な店舗出店などに適しています。月々一定の費用を支払うことで機器を借りることができますが、最終的に支払う費用の総額は購入費用と比べて割高になるので注意しましょう。
中古品を購入する
次に「中古品を購入する」という方法です。自動釣銭機やキャッシュドロワなどは、中古品も販売されています。中古品は新品と比べると、半分ほどの金額で購入できるものもあるので導入費用を抑えることができるでしょう。
とはいえ、中古品には新品と違ってリスクもあるので注意が必要です。使用方法や保管状態にもよりますが、場合によってはすぐに壊れてしまう可能性もあるでしょう。また、カスタマイズなどはできないので、自分たちの店舗に最適な機能が搭載されているとは限りません。結果的にコスパが悪くなってしまう可能性もあるので、よく吟味したうえで購入を決めましょう。
補助金制度を活用する
最後は「補助金制度を活用する」という方法です。セルフレジを導入するにあたり、下記のような補助金制度を活用できる可能性があります。
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
- IT導入補助金
- 事業再構築補助金
- 業務改善助成金
- 事業復活支援金
上記の補助金や助成金を受けるためには、いくつかの条件を満たしていなければなりません。また、申請期限などもあるので、それぞれの補助金制度の公式サイトを確認するようにしましょう。
さらに、上記の制度以外にも、各自治体で独自の取り組みを行っているところもあります。感染症対策やIT化の一貫として、補助金を受けられる可能性があるので自治体にも確認しておきましょう。

フルセルフレジとセミセルフレジの違い
序盤でも触れたように、セルフレジにはフルセルフレジだけでなく「セミセルフレジ」というものもあります。フルセルフレジとセミセルフレジは何なのでしょうか。ここからは、フルセルフレジとセミセルフレジの違いを解説していきます。
フルセルフレジとセミセルフレジの大きな違いは、誰が商品をスキャンするかどうかという点です。フルセルフレジはお客様自身がスキャニングを行いますが、セミセルフレジは従業員が商品のスキャニングまで行い決済のみをお客様が行います。
お客様の中には、スキャニングなど機器の操作が苦手な方もいらっしゃいます。そのようなお客様が多い店舗では、従業員がスキャニングまでを行うセミセルフレジの方が効率が良いケースもあるのでどちらが良いか事前によく検討するようにしましょう。
フルセルフレジを導入するメリット
ここからは、フルセルフレジを導入するメリットを解説していきます。本当にセルフレジを導入した方が良いのだろうかとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
顧客満足度の向上
まずは「顧客満足度の向上」です。会計の待ち時間というものは、お客様にとって非常にストレスになるものです。レジ待ちの列ができていると、そこで購入をやめてしまう人もいます。お店の売り上げ低下になるうえに、顧客離れの要因にもなってしまうでしょう。
一方フルセルフレジでは商品のスキャニングから会計までを自分で行わなければならないので、スタッフの会計より時間がかかることがあります。とはいえ、レジ待ち時間自体は短くなるので、顧客満足度は向上しやすいのです。また、お客様がレジ業務に慣れてくれば会計作業自体の時間も短縮でき、結果的にストレスが軽減されるでしょう。
回転率が上がる
次のメリットは「回転率が上がる」という点です。従来のレジの場合、レジの台数に応じてスタッフを配置する必要がありました。そのため、いくらレジの台数を増やしても、スタッフが足りなければレジを空けることができません。
その点、フルセルフレジであれば、常駐スタッフさえ配置すればレジを数台設置しておくことが可能です。一人のスタッフに対し、複数台の会計レジを設置できることで回転率が上がります。
衛生面の強化
「衛生面の強化」のフルセルフレジのメリットのひとつです。スタッフとの接触が少なくなるうえに、スタッフがお金や商品に触ることがないので感染症対策につながります。セミセルフレジでも金銭の受け渡しがないことで感染症のリスクは軽減できますが、フルセルフレジであればさらにしっかりした感染症対策になるでしょう。
また、フルセルフレジを導入する際は、ほとんどがキャッシュレス決済も導入することになります。クレジットカードやQR決済など、現金以外の決済方法を選ぶことでより衛生面も強化されます。
人件費の削減
最後のメリットは「人件費の削減」です。本来であれば従業員が行っていた会計作業をお客様自身に行ってもらうことで、会計に回す人手を少なくすることができます。今までレジに立っていた従業員は、他の業務に回ってもらえるので店舗全体の従業員数を減らすことができるでしょう。
また、セルフレジはお釣りの計算や合計金額を自動で計算してくれるため、計算間違いなど人的ミスを防ぐことができます。レジ締め作業で金額が合わないといったトラブルも起きないので、残業時間の削減にもつながるでしょう。
フルセルフレジを導入するデメリット
多くのメリットがあるフルセルフレジですが、いくつかデメリットもあるので注意が必要です。どのようなデメリットがあるのか、詳しくみていきましょう。
コストがかかる
一番のデメリットは「コストがかかる」という点です。種類や機能によって価格は異なりますが、先述したように100万円前後は見ておいた方が良いでしょう。さらに、オプションを付けたりクラウドサービスに加入したりすることで、より高額になってしまいます。
まとまったお金が必要になるので、導入を躊躇ってしまうのも無理はありません。コストが心配な場合は、複数台ではなく一台からの購入から始めてみるという選択肢もあります。また、リースやレンタルなど導入方法によってもコストを抑えられるので、ぜひメーカーに相談してみることをおすすめします。
ネガティブな印象を与えてしまう
次のデメリットとして「ネガティブな印象を与えてしまう」という点が挙げられます。お客様の中には店員さんとの会話を楽しみに来店する方もおり、フルセルフレジになったことで寂しく感じる可能性もあるでしょう。
せっかく来店してくださったお客様にネガティブな印象を与えてしまわないよう、声掛けや丁寧な接客を心がける必要があります。レジ以外の場所でコミュニケーションを取れるよう、スタッフには事前に周知しておくなどの対策を取るようにしましょう。
商品のスキャン漏れや万引き増加のリスク
最後のデメリットは「商品のスキャン漏れや万引き増加のリスク」があるという点です。フルセルフレジの場合、商品のスキャンはお客様自身が行います。そのため意図的に、または意図せずにスキャン漏れが生じる可能性があるのです。
明らかに意図的にスキャンしていない万引きを見かけて声をかけても、意図的だったかどうかは証明できないため対策に悩む店舗も少なくありません。そのようなトラブルを防ぐためには、監視カメラ付きのフルセルフレジや重量センサーなどでスキャン漏れを防ぐ機能の付いたフルセルフレジがおすすめです。
フルセルフレジを導入する際の注意点
ここからは、フルセルフレジを導入する際の注意点を解説していきます。後悔なくセルフレジを導入できるよう、ぜひ事前に確認しておくことをおすすめします。
周辺機器が必要
セルフレジを導入する際には、周辺機器も揃えなければなりません。キャッシュレス決済端末など精算を行うための端末や、バーコードリーダーも必要になるでしょう。すべて一体となったセルフレジもあるので、初めてセルフレジを導入される方にはそのようなレジを選ぶのがおすすめです。
既に持っているPOSレジを使用する場合は、自動釣銭機や決済端末などと連動できるのか事前に確認しておきましょう。せっかくセルフレジを導入しても、今使っている決済端末と連動できないとよりコストや手間がかかってしまいます。
設置スペースを確保しておく
次の注意点として「設置スペースを確保しておく」ことが重要です。メーカーによっては、かなり設置スペースが必要になるものもあります。袋詰めの台などが付いている機種の場合は、横幅も広めに見ておかなければなりません。
仮にセルフレジの本体が置けるギリギリのスペースが空いていたとしても、あまり窮屈だとお客様が圧迫感を覚えてしまいます。会計待ちのお客様がレジに並ぶ可能性も考えて、お客様の動線を邪魔しないよう余裕を持ったスペースを確保しておくようにしましょう。
費用対効果で検討する
次に「費用対効果で検討する」ことも大切です。セルフレジの導入を導入することで、コスト以上のメリットがあるのかどうかを慎重に考えてみましょう。長期的な目で見れば、業務効率化やスタッフの人件費削減など店舗側にもさまざまなメリットがあります。
一方で、導入してすぐはお客様へのサポートやフォローが必要になるため、かえってスタッフの人手が必要になる可能性もあります。店舗の業種やお客様の年齢層も考えて、導入することでどれくらいの効果が得られるのかを考えておきましょう。
また、セルフレジにはさまざまな種類があるため、自分たちの店舗に合ったセルフレジを選ぶ必要があります。ついつい初期導入費用が安いものを選びがちですが、本当に自分たちの店舗に合った機能が入っているのか詳しくチェックしておくようにしましょう。
まとめ
フルセルフレジの価格やおすすめの機種について解説してきました。フルセルフレジの導入にはお金がかかりますが、長期的な目で見るとそれ以上の効果が得られるアイテムです。導入しているスーパーやドラッグストアも増えてきているので、お客様も操作に慣れてきている人が多いでしょう。
もちろん、コスト面やトラブル発生などのリスクも存在しますが、あらかじめ対策をしておくことで防ぐことのできるものばかりです。導入を迷っている方は、まず一度メーカーに問い合わせてみることをおすすめします。
メーカーではさまざまなケースに対応してきていますので、大抵の問題には解決策を提示してくれるはずです。店舗の業種や規模に合ったフルセルフレジを導入し、ぜひ店舗の運営に役立ててください。


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